2025年7月
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猫に噛まれた!何科を受診すべき?
愛らしい猫とのふれあいは心を癒してくれますが、時には予期せず噛まれてしまうこともあります。特に野良猫や、普段と様子の違う飼い猫に噛まれた場合、傷の処置だけでなく、感染症のリスクも考慮しなければなりません。そんな時、まず頭に浮かぶのは「どの病院の何科に行けばいいのだろう?」という疑問ではないでしょうか。猫による咬傷は、見た目以上に深くまで細菌が入り込んでいる可能性があるため、適切な対応が求められます。一般的に、猫に噛まれた場合にまず受診を検討すべきは皮膚科です。皮膚科医は傷の状態を正確に診断し、適切な洗浄や消毒、必要であれば抗生物質の処方などを行ってくれます。特に、傷口が赤く腫れてきたり、熱を持ったり、膿が出たりするなどの感染兆候が見られる場合は、速やかに皮膚科を受診することが重要です。また、傷が深い場合や、出血が止まらないような場合は、外科を受診することも選択肢の一つです。外科では、傷の縫合や、より専門的な処置が必要な場合の対応が可能です。特に顔や関節付近など、機能的にも美容的にも重要な部位を噛まれた場合は、形成外科の受診も視野に入れると良いでしょう。さらに、猫に噛まれた際に注意しなければならないのが「猫ひっかき病」や「パスツレラ症」といった感染症、そして稀ではありますが「破傷風」のリスクです。これらの感染症は、時に重篤な症状を引き起こす可能性があるため、予防や早期治療が肝心です。このため、内科や感染症科も受診の候補となります。特に、発熱や倦怠感など、全身症状が現れた場合は、これらの診療科での診察が推奨されます。かかりつけ医がいる場合は、まず相談してみるのも良いでしょう。適切な診療科を紹介してくれるはずです。大切なのは、自己判断で放置せず、早めに医療機関を受診することです。