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思春期でも小児科で相談できること
思春期は、身体的にも精神的にも大きな変化が訪れる時期であり、様々な悩みや不安を抱えやすい年代です。そんな時、長年慣れ親しんだ小児科医が、頼りになる相談相手となることも少なくありません。では、思春期特有の悩みについて、小児科ではどのような相談ができるのでしょうか。まず、身体的な変化に関する相談です。身長の伸び悩みや、逆に急激な成長、体重の増減、第二次性徴(月経の悩み、声変わり、体毛の変化など)に関する不安や疑問は、小児科医に相談しやすい内容の一つです。小児科医は、子供の成長発達の専門家であり、正常な発達の範囲内なのか、あるいは何らかの医学的な介入が必要なのかを判断し、適切なアドバイスや必要に応じた専門医への紹介を行ってくれます。次に、心の問題やストレスに関する相談も、小児科で受け付けてもらえることがあります。学校生活における友人関係の悩み、学業のストレス、いじめ、不登校、気分の落ち込み、イライラ感、睡眠障害など、思春期に特有の精神的な不調は、身体的な症状(頭痛、腹痛、食欲不振など)として現れることも少なくありません。小児科医は、まず話をじっくりと聞き、心身両面からのアプローチを考えてくれます。必要であれば、カウンセリングを勧めたり、児童精神科や心療内科といった専門機関への橋渡しをしてくれたりします。また、生活習慣に関する相談も重要です。不規則な食生活、運動不足、スマートフォンの使いすぎによる睡眠不足や視力低下、喫煙や飲酒への興味といった問題は、思春期の健康を脅かす要因となり得ます。小児科医は、健康的な生活習慣の重要性を説明し、改善に向けた具体的なアドバイスをしてくれます。さらに、慢性疾患を抱える子供の思春期特有の悩みについても、小児科医は良き相談相手となります。例えば、喘息やアトピー性皮膚炎、糖尿病などの持病がある場合、治療の継続や自己管理の難しさ、将来への不安などを感じることがあります。小児科医は、病気と上手く付き合いながら、思春期を健やかに過ごせるようにサポートしてくれます。ただし、全ての小児科医が思春期医療に精通しているわけではありません。医療機関によっては、より専門的な対応が必要な場合は、適切な専門医を紹介することもあります。大切なのは、一人で悩まず、まずは信頼できる小児科医に相談してみることです。