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水疱瘡の跡を残さないための秘訣
水疱瘡のつらい症状がようやく治まりかさぶたが全て取れた後、多くの保護者が次に気にするのが「この発疹の跡、綺麗に消えるだろうか」ということでしょう。特に顔や腕といった目立つ部分にできた発疹の跡は、将来的なコンプレックスにもなりかねません。水疱瘡の跡をできるだけ残さずに綺麗に治すためには、病気の最中の「スキンケア」が何よりも重要になります。跡が残ってしまう最大の原因は二つあります。一つは強いかゆみによって水疱を「掻き壊して」しまい、皮膚の深い部分まで傷つけてしまうこと。もう一つはその掻き傷から細菌が侵入し「二次感染」を起こして炎症が長引いてしまうことです。この二つの敵からいかに肌を守るかが勝負の分かれ目となります。そのためにまず徹底すべきなのが「かゆみ対策」です。医師から処方された抗ヒスタミン薬の飲み薬や、かゆみ止めの塗り薬を指示通りにきちんと使用します。子どもの爪は常に短くヤスリで丸くしておきましょう。そして体を温めるとかゆみが増すため、熱いお風呂は避け涼しい環境を保つことも大切です。次に重要なのが「皮膚を清潔に保つ」ことです。汗や汚れは細菌の温床となりかゆみを悪化させます。熱がなければぬるめのシャワーで石鹸をよく泡立てて優しく洗い流してあげましょう。この時絶対にゴシゴシ擦らないこと。泡で汚れを浮かせるようなイメージで丁寧に洗います。入浴後は清潔なタオルで押さえるように水分を拭き取ります。そしてかさぶたができた後のケアも重要です。かさぶたは下の皮膚が再生するための天然の絆創膏のようなものです。気になっても決して「無理に剥がさない」でください。自然にポロリと取れるのを根気よく待ちましょう。かさぶたが取れた後の新しくできた皮膚は非常にデリケートで、乾燥しやすくまた紫外線によるダメージも受けやすい状態です。この時期に「保湿」と「紫外線対策」を徹底することが、跡を残さないための最後の仕上げとなります。低刺激性の保湿剤で肌の潤いを保ち、外出時は日焼け止めを塗る帽子をかぶるなどして色素沈着を防ぎましょう。この丁寧なケアの積み重ねが未来の子どもの綺麗な肌を守るのです。