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粘液嚢胞再発を防ぐには?
原因となる小唾液腺が完全に取り除かれていなかったり、粘液嚢胞ができやすい生活習慣が改善されていなかったりすると、再発のリスクが高まります。では、粘液嚢胞の再発を防ぐためには、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。まず、最も重要なのは、粘液嚢胞の原因となりやすい「唇や口の中の粘膜を噛む癖」を意識して改善することです。無意識のうちに下唇を噛んだり、吸ったりする癖がある人は、それが再発の大きな引き金となります。どのような時にその癖が出やすいのか(例えば、緊張時、集中時、手持ち無沙汰な時など)を自己分析し、意識してその行動を避けるように努めましょう。なかなか改善しない場合は、歯科医師や心理カウンセラーに相談してみるのも一つの方法です。次に、食事の仕方に気をつけることも大切です。慌てて食べたり、よく噛まずに飲み込んだりすると、誤って唇や頬の粘膜を噛んでしまうことがあります。一口の量を少なめにし、ゆっくりとよく噛んで食べる習慣をつけましょう。また、硬すぎる食べ物や、尖った形状の食べ物なども、口の中を傷つける原因となり得るので注意が必要です。そして、口腔内を清潔に保つことも、間接的に再発予防に繋がります。口の中が不潔な状態だと、万が一粘膜に傷ができた場合に細菌感染を起こしやすく、それが粘液嚢胞の発生や悪化に関与する可能性も否定できません。毎食後の歯磨きを丁寧に行い、必要であればデンタルフロスや歯間ブラシも使用して、口腔内の衛生状態を良好に保ちましょう。歯科医院で定期的なクリーニングを受けるのも効果的です。また、歯並びや噛み合わせに問題がある場合や、不適合な歯科補綴物(入れ歯やブリッジなど)が粘膜に当たって刺激になっている場合は、それが粘液嚢胞の再発原因となっている可能性があります。そのような場合は、歯科医師に相談し、矯正治療や補綴物の調整・再製作などの適切な処置を受けることを検討しましょう。もし粘液嚢胞が再発してしまった場合は、自己判断で放置したり、自分で潰したりせずに、早めに前回治療を受けた医療機関(歯科、口腔外科、皮膚科など)を受診することが大切です。医師に再発したことを伝え、適切な指示を仰ぎましょう。場合によっては、より確実な治療法(原因となっている小唾液腺を含めた完全な切除など)が提案されることもあります。