腕の良いクリニックの見分け方

猫に噛まれてしまった時、多くの人がまず悩むのは「何科を受診すれば良いのか」という点でしょう。特に傷が深かったり、出血が多かったりすると、不安は一層募ります。適切な診療科を選ぶことは、迅速な治療と感染症予防に繋がるため非常に重要です。一般的に、猫に噛まれた場合の第一選択となるのは皮膚科です。皮膚科医は傷の深さや汚染の程度を評価し、適切な洗浄・消毒を行います。また、猫の口腔内細菌による感染を防ぐために、抗生物質の処方や破傷風トキソイドの接種を検討することもあります。特に、傷口の周囲が赤く腫れてきたり、熱感や痛みが増してきたり、膿が出てきたりした場合は、感染の兆候である可能性が高いため、速やかに皮膚科を受診しましょう。傷が非常に深い、広範囲にわたる、あるいは腱や神経を損傷した可能性がある場合は、外科や整形外科の受診が必要となることがあります。これらの科では、より専門的な創傷処理や縫合、場合によっては手術的な処置が行われます。顔面を噛まれた場合は、傷跡をできるだけ目立たなくするために形成外科が適していることもあります。また、猫から人にうつる感染症のリスクも忘れてはいけません。「猫ひっかき病（バルトネラ症）」や「パスツレラ症」は、猫の咬み傷やひっかき傷から感染することがあり、発熱やリンパ節の腫れ、皮膚症状などを引き起こします。これらの全身症状が現れた場合や、免疫力が低下している方（高齢者、基礎疾患のある方など）は、内科や感染症科への受診も考慮すべきです。かかりつけ医がいる場合は、まず相談して指示を仰ぐのが良いでしょう。状況に応じて適切な専門医を紹介してくれます。猫に噛まれたら、軽視せずに早めに医療機関を受診し、専門家のアドバイスを受けることが大切です。