一人の子どもが保育園や幼稚園で水疱瘡と診断されると、保護者の間では「うちの子は大丈夫だろうか」という不安が広がります。水疱瘡は非常に感染力が強い病気であり、その感染経路と潜伏期間を正しく理解しておくことが感染の拡大を防ぎ、適切な対応をとるための鍵となります。水疱瘡の原因となるのは「水痘・帯状疱疹ウイルス」です。このウイルスは主に二つの経路で感染します。一つは感染者の咳やくしゃみ、会話などで飛び散ったウイルスを含む飛沫を吸い込む「飛沫感染」。もう一つはウイルスが空気中を漂い、それを遠くの人が吸い込んでも感染する「空気感染」です。麻疹と並んで空気感染する代表的な病気であり、これが水疱瘡の感染力が非常に強い理由です。また水疱の発疹の中に含まれる液体に触れることによる「接触感染」も起こり得ます。ではウイルスに感染してから症状が現れるまでの「潜伏期間」はどのくらいなのでしょうか。水疱瘡の潜伏期間は一般的に「約2週間」と比較的長いのが特徴です。つまり感染者と接触してから2週間ほど経った頃に突然発症するということです。この潜伏期間中は無症状であり、本人も感染していることに気づきませんし周囲に感染を広げることもありません。感染力が最も強くなるのは「発疹が出現する1~2日前」から、全ての「水疱がかさぶたになるまで」の期間です。特に発疹が出始める直前が最もウイルスを排出しやすい時期と言われており、知らないうちに周囲に感染を広げてしまっているというケースが少なくありません。そして全ての水疱が黒っぽいかさぶたになれば、もうそのかさぶたからウイルスが排出されることはなくなり感染力はなくなったと判断されます。これが保育園などへの「登園許可」の目安となります。通常発疹が出始めてから全てがかさぶたになるまでには5日から7日程度かかります。この特徴的な感染のタイムラインを理解し、感染が疑われる場合は潜伏期間を考慮して子どもの体調変化に注意深く目を配ることが大切です。
水疱瘡の潜伏期間と感染力について