インフルエンザに倒れた息子を1週間看病した日々の中で、私は多くの失敗と発見を繰り返しました。まず、看病において最も苦労したのは水分の摂らせ方でした。高熱が出ると子供は食欲がなくなり、水さえも嫌がることがあります。最初は無理にコップで飲ませようとして拒否されましたが、ストローを使ったり、小さなスプーンで一口ずつゲーム感覚で運んだりすることで、少しずつ飲んでくれるようになりました。特にスポーツドリンクを凍らせたシャーベットや、経口補水ゼリーは、喉越しが良くて熱い体には心地よかったようです。次に学んだのは、冷却のコツです。おでこに冷却シートを貼るだけでは気休めにしかならず、深部体温を下げるには太い血管が通っている場所を冷やすのが一番だと看護師さんに教わりました。保冷剤をタオルで巻き、脇の下や太ももの付け根に当てるのですが、子供は動くので固定が大変です。そこで、使い古した靴下を切って輪っか状にし、そこに保冷剤を挟んで腕を通すという工夫をしたところ、嫌がらずに冷やし続けることができました。また、看病する側の感染予防も死活問題です。狭い部屋で一緒に過ごすため、私は常にマスクをし、息子が触れた場所をこまめにアルコールで拭き、自分自身の睡眠と栄養も必死に確保しました。さらに、子供が薬を嫌がる問題も深刻でした。抗インフルエンザ薬の粉末は独特の苦味があるようで、アイスクリームに混ぜたり、専用の服薬ゼリーを使ったりして、なんとか規定量を飲みきらせました。熱が下がった後の「暇を持て余す期間」も想定外に大変でした。体力が回復してくると元気に遊びたがりますが、出席停止期間中なので外には出せません。新しい絵本や静かに遊べるパズルを事前に用意しておけばよかったと痛感しました。看病は24時間体制で、親も心身ともに削られますが、子供が苦しんでいる時に寄り添うことができるのは親しかいません。部屋を暗くして、湿度を保ち、優しく背中をさすってあげる。そんな原始的なケアが、子供の不安を取り除く最大のアプローチだった気がします。この1週間で、私は息子の小さな体調の変化を見極める「観察眼」を養うことができました。インフルエンザという厳しい経験を通じて、家族の絆が少し深まったようにも感じています。