私が自分の肝臓に限界が来ていると気づいたのは毎晩のように繰り返していた晩酌の後のことでした。最初は首筋や腕のあたりが少し赤くなり少し痒みを感じる程度だったので単なる飲みすぎによる火照りだろうと軽く考えていました。しかし次第にその痒みは全身に広がり夜も眠れないほどの激しい蕁麻疹へと悪化したのです。鏡を見ると蚊に刺されたような白い盛り上がりがいくつも重なり体中がボコボコとした状態になっていました。不思議なことに翌朝にはその症状が嘘のように消えていたため私は病院へ行くのを先延ばしにしていました。ところが次第にお酒を1杯飲んだだけで10分後には顔が真っ赤になり痒みが出るという状態になり流石に怖くなって皮膚科と内科が併設されているクリニックを受診しました。皮膚科の診察では一時的なアレルギー反応と診断されましたが内科の血液検査の結果を見た医師からは肝臓の数値が非常に高くなっていますと告げられました。ガンマGTPの数値が正常値の5倍を超えており長年の飲酒によって肝臓が悲鳴を上げている状態だと言われました。医師の説明によれば肝臓がアルコールを処理しきれず毒素が血液を巡ることで蕁麻疹が出やすくなっているとのことでした。このまま飲み続ければ肝炎や肝硬変へ進行するリスクが高いと警告され私はその日から断酒を決意しました。それまで私はお酒こそがストレス解消の手段だと思い込んでいましたが実際には私の体、特に沈黙を守り続けていた肝臓に多大な負担を強いていたのです。治療のために処方された薬を飲みながらアルコールを一切断つ生活を1ヶ月続けたところあんなに執拗だった蕁麻疹は全く出なくなりました。それどころか以前は常に感じていた全身の重だるさや翌朝の顔のむくみも解消され寝起きの爽快感が格段に良くなりました。肝臓が元気を取り戻したことで体全体のデトックス機能が正常に働き始めたのを実感しました。蕁麻疹という形で見える症状が出たことは私の人生にとって1つの大きな転換点となりました。もしあの時皮膚の痒みというサインを無視して飲み続けていたら今頃取り返しのつかないことになっていたかもしれません。お酒は楽しく適量を飲む分には良いものですが自分の体の処理能力を超えてしまえばそれは毒となります。特に皮膚に症状が出る場合は肝臓が限界を知らせる最後の警告を発しているのだと認識すべきです。今ではたまの特別な日に少量を嗜む程度に抑えていますが体調はすこぶる良好です。自分の内臓の声に耳を傾け適切なケアをすることの重要性を私は自分の肌で学びました。
アルコールによる蕁麻疹で気づいた肝臓の悲鳴