インフルエンザの予防接種について調べていると、「三価ワクチン」や「四価ワクチン」といった言葉を目にすることがあります。これはワクチンに含まれるウイルスの株の種類数を示しており、現在日本で主に使用されているのは「四価ワクチン」です。この二つのワクチンにはどのような違いがあり、なぜ四価ワクチンが主流になったのでしょうか。インフルエンザウイルスには、大きく分けてA型とB型があり、それぞれの中にもさらに細かいウイルスの型が存在します。かつて広く使われていた三価ワクチンは、A型の二種類(H1N1亜型とH3N2亜型)と、B型の一種類(山形系統またはビクトリア系統のどちらか一方)の、合計三つの株に対応するものでした。B型は毎年、山形系統とビクトリア系統という二つの系統が同時に流行することがあり、三価ワクチンの場合、その年のB型の流行予測が外れてしまうと、B型インフルエンザに対する十分な予防効果が得られないという課題がありました。つまり、B型に関しては二分の一の確率でしか対応できていなかったのです。この課題を解決するために開発されたのが四価ワクチンです。四価ワクチンは、従来のA型二種類に加えて、B型の山形系統とビクトリア系統の両方を含んでいます。これにより、B型インフルエンザの流行予測がどちらの系統であっても、あるいは両方が同時に流行した場合でも、幅広く対応することが可能になりました。つまり、四価ワクチンは三価ワクチンに比べて、より広範囲のインフルエンザウイルスに対する防御力を提供してくれる、進化したワクチンなのです。現在では、この四価ワクチンが標準的に使用されるようになり、私たちはより効果的な予防の恩恵を受けられるようになっています。ワクチンの進化は、流行予測の不確実性をカバーし、私たちをインフルエンザの脅威からより確実に守るための、科学的な努力の結晶と言えるでしょう。
インフルエンザワクチンの三価と四価が持つ効果の違いとは